産業廃棄物収集運搬業とは、排出事業者から委託を受け、収集した廃棄物を産業廃棄物処理施設まで運搬することを業とする者のことを言います。この他業者が排出した産業廃棄物を、産業廃棄物処理施設(中間処理施設、最終処分場)まで運搬するためには「産業廃棄物収集運搬業の許可」を取得しなければなりません。
なお、産業廃棄物収集運搬業の許可は、廃棄物を積み込むところ(排出事業者)と降ろすところ(処分先)を管轄する都道府県の許可を受ける必要があります。
例えば、岐阜県の排出事業所から出る廃棄物を愛知県の処分業者まで運搬する場合は、岐阜県と愛知県の許可が必要となります。
産業廃棄物収集運搬業(積替え・保管を除く)の許可を受けるには、下記の要件をすべて満たしていなければなりません。
①車両等の運搬施設を保有していること
産業廃棄物収集運搬にあたっては、飛散防止などの目的により廃棄物に応じた運搬車や運搬容器(コンテナ、フレコンバッグ等)を備えていることが求められます。
②取得を予定する許可に対応する講習会を修了していること
産業廃棄物収集運搬業の新規許可を取得する場合は、(財)日本産業廃棄物処理振興センターの実施する講習会(収集運搬業の新規課程)を受講し、修了証の交付を受ける必要があります。
③欠格事由に該当しないこと
以下の要件に該当している者は産業廃棄物収集運搬業の許可を得ることができません。
④経理的基礎を有すること
経理的基礎とは事業を営むだけの財務的基板があるかどうかということです。これらの判断基準は自治体により異なり、申請自治体ごとに確認が必要です。決算書などの判断資料が必要ですが、経営状況が良くない場合などは中小企業診断士などの経営診断書などが追加書類となりそれらの資料で要件を満たす場合があります。